アニマルコミュニケーションとは

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潜在意識と顕在意識

顕在意識と潜在意識は、「海と、海に浮かんだ氷山」にたとえて説明されるのをご存じの方も多いことでしょう。

水面から出ている部分が顕在意識、水面下に隠れている部分が潜在意識を指します。潜在意識の占める部分の方が圧倒的に大きく全体の約9割を占め、しかもその部分は、当の本人にもはっきり自覚できていないと言われています。

実際に、潜在意識と顕在意識が日常のどういう場面でどのように使われているかを見ていきます。

顕在意識

顕在意識とは、見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触るという人間の五感を通して得られる情報、また、それらから生ずる認識のことを言います。

顕在意識は、決意したり、判断したり、選択する心の領域のことでもあり、望ましいこと、望ましくないことを識別する能力を持っています。悩んだり、不安になったり、希望を持ったりもします。

潜在意識

共通言語を持たない動物たちの意識を受信し、言葉に置き換えるアニマルコミュニケーションはこの潜在意識の分野が受け持っています。

潜在意識とは、過去における考えや心構え、欲望などの大きな貯蔵庫のことです。その膨大な海には、毎日の生活の中で、読んだこと、聴いたこと、観察したこと、受けた印象、考えたことなどが貯蔵されています。

感じたこと・創造や洞察力・直観などの無限な宝が、無数の引き出しに収まっているイメージでもいいでしょう。

潜在意識は、批判や判断機能をもたず、与えられたものをそのまま受け取り、引き出しの中に収めていきます。また現実と想像を区別することがなく、時間や空間の影響を受けることもないと言われています。

潜在意識がもっとも発揮されやすいのは、朝床の中で半分眠っている状態の時や、夜、眠りに入ろうとする直前と言われています。いわば、考えたり判断したりする力を最低限保ちつつも、最高にリラックスした状態の時です。

また潜在意識は、本来は自在に発揮できる力をもっていると言われています。この無限の力は、顕在意識の判断する心が表面に出ている場合には、それに制約され十分に発揮されることが難しいとされています。

私達の日常で使われている潜在能力の力はたくさんあります。

熟練された職人技―彼らは千分の一など、最新の機械を使わないと測れない微細な数値を、もちろん測ることなく手の感覚だけでやってのけます。スポーツ選手のイメージトレーニングや、神業のとも言うべきすごい技、それらが発揮される時も、潜在意識が深く関わっています。

もっと身近なところでは、冷蔵庫の中の余りもので、美味しいオリジナル料理を作り出す主婦。彼女たちは、潜在意識をおおいに発揮している人といえます。

日々作る料理の失敗や成功、食材の性質や調味料の種類、素材との相性や組み合わせ―それらが潜在意識の無数の引き出しに蓄積されていきます。
時間の制約、限られた食材という制限がかかる中で作らねばとなった時、潜在意識が発動し、そこに家族への愛情が加わって、美味しい料理が作れるのです。

皆が日常的に使っている潜在意識を活用し、コミュニケーションをおこなう。そう知ると、アニマルコミュニケーションは決して不思議な世界のものでも怪しいものでもないことが、わかっていただけると思います。