ソフィーさんの報告書(全文掲載)
ソフィーさんの報告書(全文掲載)
ソフィーさんの印象
満足 安らぎ お2人に対する愛情 達成感 解放感(重い身体から解き放たれた) 軽やかさ 優しさ 本来の自分の状態でいる
「あの時(前回のセッション)は、ありがと。もう(前田)のことはわかっているのだから、自己紹介なんて堅苦しいことは抜きにして」と、ソフィーさんに言われる。口調はソフィーさん独特の素気ない感じだが、深い感謝の気持ちが私に向かって流れてくる。
私は嬉しくなって、ソフィーさんの今の姿が見たいと思う。すると、目の前に、まばゆいばかりのオーラをまとったソフィーさんが浮かんできた。
その輝きだけで、もう全てを知ったような気持ちになって、しばし言葉を失い見惚れていた(ソフィーさんのエネルギーの中に、私もすっぽり包まれているような感覚)気がつくと、質問が始まっていた。
質問 ソフィーは今どこにいて何をしているの?今後のことは決まった?
「ソフィーさんは今どこにいて、何をしているの?」 格子のある場所(ご自宅のベランダかと)から、街を見ているソフィーさんの後ろ姿が現れた。
自分の過ごした街を満足気に眺めながら、自分の人生を振り返っているのがわかる。良い旅立ちができたこと、2人に対して伝えるべきことを、ほぼ伝えたという満足達成感が、ソフィーさんの身体全体を包んでいる。
やがてソフィーさんの意識は身体から離れ、上へと上がっていく。 グラウンドが現れる。小学校、左手に鉄棒か子供の遊具のような白っぽい物が4つか5つ、周りを木々に囲まれた長方形のグラウンド。(かなり広い)
そのグラウンドを見下ろしながら、懐かしさ、誇らしさ、満足感がさらに充満する。意識は広がり、さらに上へ。旋回する。まるで、鳥のような自由さ!
本当に良い旅立ちだったのですね。具体的に、どう良かったのか教えてくれますか?
「まず2人に見守られて逝けたこと。2人が協力して、2人が、私という大事なもの(ソフィーさんでなくとも、大事なものを手放すという学びに繋がる)を手放すということに対する怖れを克服した中での、ああいう静かなお別れができたこと―それは、本当に良かったと思っているの。だって、私が一番心をくだいてきたのは、この最期のことだったから」
心をくだく。具体的に、どういうことか教えてください
「食べられない時間が長く続く、身体から出ていけなくて(魂が)四苦八苦する、そういう私を2人で看病するのが苦しくなって、私を病院へ預ける(辛そうだから、ちょっと預けようかなど)そして、そういう時に身体から出ていってしまう。
そういうことがないよう、2人が2人それぞれの意見を出し合い、衝突し、そこから妥協案や解決策を見出し―そうした中で、2人に見送られる。それが私にとって最高の逝き方だったから、ほぼその通りになって、私はとても満足しているの。ああ、2人が意見をぶつけ合い選択してきた治療は、全て、それで良かったと。そのことを伝えてね」
わかりました、伝えます。それから、またいつか巡り合える日が待ち遠しいと、お2人は言っています。これから、戻ってきてくれますか?
「当然!(なーに、おかしなこと聞いてくるの的な口調) ただし、すぐにではないけど。私も他でもう一代、違う経験を積んで・・・2人は2人で新たな出会い(新しい動物と)をして。その後、多分、2人にとって今世最後の動物として、私は戻ってくるでしょう」
質問 ソフィーちゃんはなぜ数いる人間の中からNの声を選んでくれたのですか?なにか理由があれば教えて下さい。
(前回のコミュニケーションで言ったことに関して。身体という器の制約がある中で話したことと今とでは、同じことを話すのでも表現の仕方が変わってくるという前置きがある)
「声に反応したのは確かだけれど、単に、Nさんの声を選んだわけではない。私は私の魂の上で、2人の猫になることはもちろん決めていたのだから。あとは時期の問題―Nさんにとって必要な時期(タイミング)だったの」
必要な時期とは?
「私と暮らし始めたころ、Nさんは(仕事上で)自分の殻を破る、方向性や世界観を広げていくという、大きなターニングポイントにさしかかっていた(転機)。その時期に、私と暮らすということは、Nさんにとって、とっても大事なことだったの。(自由、自立心、枠にはまらない)
事実、私が逃げ出したり(本当は逃げたのじゃないけど)、思うようにならなかったり、Nさんの思ってもいないことをしたり、凛としていて妥協せず・・・けれど、引く時はあっさりと折れてその後引きずらない。そういう私を通して、私はNさんの頭を柔らかくすることに、ずいぶん貢献してきたでしょう?」
(譲歩はするけれど妥協はしない。Nさんにとって大事なことという声がした)
以下 ソフィーさんへのメッセージより抜粋
NとCのために辛い治療にも耐え、最後まで一生懸命生きてくれてありがとう。
「辛い治療などではなかった(肉体的にはもちろん、しんどいこともあったけれど)私はもちろん、死を怖れてはいないから(死とは、単に身体から離れることで、終わりではないと知っているので)治療は単に、死へ向かっていく工程をどう進むかということ。
今回はああいう工程(2人が主体となって力を合わせ、ソフィーさんの看病をする)を選んだことがとても大事だった。もちろん、私にとっても良かったのだけど」
ソフィーさんにとっても良かった?そこを詳しく説明してください
「自分の肉体が衰え弱っていく時に、充分なケアと愛情をかけてもらうのは、こうして身体を離れたのち、満足と充足を、他の体験より多く多く(ここで、私の目の前が一面オレンジになって、地平線の彼方、ゆっくりと沈んでいく太陽が現れる)味あわせてくれるものだから」
「ソフィーさん、今私は、自分も一面オレンジに染まるほどの美しい光の中にいるのだけれど・・・この光景は、ソフィーさんの満足や充足ですか?」
「(頷く)おかげで私は今、とても豊かな気持ち」
ソフィーちゃんの姿は変わっても、ソフィーちゃんの魂への私たちの愛は変わることなく、この先に続くソフィーちゃんの幸せを心から願っています。
「私はしばらく休んだら、当分空にいたいとおもっているの」 鳥に転生するか、上で動物のガイドのような仕事をするかというニュアンス。
「でもそうなっても、いつも2人を見守っていること、どうか覚えていて。何か迷った時は、私を思い出して空に向かって話しかけて。しばらくしたら、自然に答えがみえてくるはず・・・2人のこと、そういう風にサポートしていきたいと思っている」
ここらへんまでくると、ソフィーさんの意識が急速に遠のき、そろそろ終わりだということがわかってきた。
ふと気がつくと、私は最初に見せてくれたグラウンドに戻っていた。色濃く漂っていたソフィーさんの意識は急速に薄れ、最初に上昇していった大空の中へ、吸収されていくようだった。
私の目線は地上へ戻され、空を見上げているのだった。
やがてソフィーさんは、薄水色の大空と同化したと・・・ 静かな波動がおりてきて、そう伝えてくれた。
以上ご報告いたします