コミュニケーション実例集
海君とのコミュニケーション
海君について
ご主人とお嬢様が、ペットショップで生後2か月の子犬に一目ぼれ。それが海君との出会いでした。
ほどなくして海君は、T家の一員になりました。お2人のお嬢様の弟として。
それから10年、幸せな日々を送ってきましたが・・・お母さんのMさまには、密かな悩みがありました。
それは海君が、他の犬と仲良くできないこと、そして極端とも言える人見知りで、怖がりでもあること。
人気犬種のミニチュアダックスフンド―その中でもかなり男前な海君。
彼は、いったい何を語ってくれるのでしょうか・・・
海君とのコミュニケーションご報告より抜粋
海君の印象
怖がり(と言っても、気が小さいゆえ臆病ということではない。他者に対して根本の部分で、不信感を持っている。そこから、他人を排除したいという気持ちを持ち続けている。その気持ちが、表面的には怖がり・怯えという風にみえる。これらの性質は、過去世から持ち越してきたもの) 家族でもよく理解できない複雑な面を持ち合わせている (たとえば、甘えん坊かと思えばクールというように、相反する面) 孤独が好きなロマンチスト 賢く人をよく観察している。 家族には優しい。家族以外の人や動物に極端に怯えるのですが、海はペットショップに来るまでどのような扱いをうけていましたか?
この質問を思い浮かべると、自己紹介する間もなく、語る声が聞こえてきた。 「知らない者に心を許したら、裏切られるからね(手痛い裏切りという言葉が聞こえてくる)気を許したら最後、下手したら命取りになっちまうよ。(過去世のどこかでよほど辛い経験があったらしく、こちらの胸が痛くなる)だから僕は、知らない者になんか、絶対に心を許さないのさ。動物も人間も同じだよ」 そう語る間も、疑り深い冷めた目で、遠くから私を見やっていたが・・・自己紹介をしようと思い近寄ろうとした途端、逃げつつ吠え(こっち来るな!と怒って いる)ご家族の元へ走って行く。どなたかの足元の陰に、隠れてしまった。 近寄らないと約束し、お母さんから頼まれて君の気持ちを聞きにきたと根気よく説得をする。ややしばらく経って場の空気が緩んできたので、再び質問を・・・海君、ペットショップへ来るまで、どんな風に接してもらっていたの?
「ペットショップへ来る前のことなんか、忘れちまったよ。覚えているのは、まだ小さな僕ら(一般家庭のような室内に兄弟といる映像がくる)を、無理やり引き離しちまうような所にいたってことさ。それからT家に迎えてもらうまでもひどかったな。ペットショップは大きなショッピングモールの奥の方にあるのにさ、ひっきりなしに人が来るんだ(大きなホームセンターの中によくあるタイプの…真新しいペットショップの映像がくる)あんな透明で狭い場所に押し込まれた僕らは、常に人の目にさらされて逃げ場もないんだよ。みんなここから出たいものだから、だんだん、そのためならどんなことだってするようになって、キャンキャン鳴きわめく機械になっちまう。ああ、常に腹ペコだったしね(大きくなると売れなくなるので、最低限しか食事をもらえない)」 「知らない者に、すごく怯えてしまうのは、そういうことがあったから?」 と聞きましたが、返事はなかった・・・というより、今世の経験だけではないという根深い意識が、海君から大量に流れてきた。 そのことに対して深く聞こうと思ったが、聞くなという気持ちも流れてきた。留守番が多いのですが、その時一人でどのように過ごし、どんな気持ちでいるのでしょうか?
寂しくないかと心配するお母さんMさまのお気持ちに反して、意外に楽しんでいるという感覚が伝わってくる。同時に映像が浮かぶ。 フローリングのお部屋、ソフアー、クッションか座布団・・・そのお部屋に隣接する和室-そこを、リラックスした足取りで歩いている海君が見える。時々、背伸びするようにして、窓の方を見やる。 「時々、外の様子が見たいなあと思うことはあるけれど、お家の周りは意外に静かな環境なので、僕の心がかき乱されることはないよ。それに、みんなが心配してくれるほど、僕は淋しがり屋じゃないしね。それよりも、僕にしたら、みんなが帰ってくる時間の察しがつかない(みな不規則というか、帰宅時間が一定しない)ことの方が気になる。毎日、○○時ごろ帰ってくるからって説明してくれると、楽しく待っていられるね。あとは、留守番している間長く楽しめるオヤツがほしいよ!」(ガシガシと、硬い物を楽しそうに噛んでいる映像がくる)老齢期に入ったので、残りの犬生を幸せに過ごさせてあげたいのですが、 海は家族に何をしてもらいたいでしょうか?
「そんな風に聞かれると、僕は本当に困ってしまうよ。僕が人見知りでこういう感じだから・・・例えば散歩へ行っても友達を作らないし、いわゆる犬を飼ったら楽しみたいと誰もが思う、ホテルや公園(ドックランやドックカフエも含む)をほとんどあきらめさせてしまって(たとえ行っても、一緒に楽しめなくて)心から申し訳ないと思っている。でもこれからは、それが僕の個性と思ってくれたら、僕は本当に救われるよ」 ここで海君は深呼吸し、初めて私の顔をじっと見てくれた。 「今日僕が、こうして知らないこの人と(私のこと)話をしようと思ったのは、これが言いたかったからなんだ。こういう僕を家族として迎えてくれて、大切にしてくれて、本当に感謝している。僕がT家の一員になったことで、人間に対する不信や疑惑を、どれだけ消し去ることができたかは、計り知れない(とても口で言い現せない)。そしてこの愛情深い貴重な経験は、僕の次の転生から活かされてくるし、これからも消えることがない永遠の記憶として、僕の中に生き続けていくよ。」お母さんことMさまの感想
前田のコメント
« 前の記事へ
|
妙君、蓮君、シー君とのコミュニケーション »